沖縄科学技術大学院大学誘致
沖縄科学技術大学院大学(OkinawaInstitute of Science and TechnologyGraduate University以下、OIST)開学のきっかけとなったのは、2001(平成13)年4月から翌年9月まで、沖縄担当相と科学技術政策担当相を兼任していた尾身幸次氏(現OIST理事)の大学院大学構想。沖縄における知的産業クラスターの必要性を訴える沖縄懇話会の声を受け、自身の経験から沖縄に世界レベルの科学技術系の大学院大学を設立するという構想が生まれた。
2002(平成14)年、沖縄の本土復帰30周年記念式典で小泉総理が設置構想の推進について表明。同年、第四次沖縄振興特別措置法が制定され、「国際的に卓越した教育研究を行う大学院等」を設置することが決定した。設置準備を行う独立行政法人沖縄科学技術研究基盤整備機構の理事長にはシドニー・ブレナー博士(2002年ノーベル生理学・医学賞)が就任。2011(平成23)年10月24日、文部科学省の認可が下り、翌年9月に学生の受け入れを始めた。OISTは、2019(令和元)年にイギリスのシュプリンガー・ネイチャー社による「質の高い論文に関するランキング」で9位に輝き、40位の東京大学を大きく引き離し、国内トップという高評価を受けている。
世界最高水準(Best in the World)、柔軟性、国際性、世界的連携、産学連携を基本コンセプトとして設立。2020年の新型コロナウイルスに関連して、綿あめ製造機を使ったN95マスクの製造や3Dプリンターによるフェイスシールドなどを発表した。(写真提供:沖縄科学技術大学院大学)