1992年度(平成4年)
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1992.9.1 〜1993.8.31
第3回定時総会10月31日(土)
場所:沖縄ハーバービューホテル
13:00 ~ 13:40 定時総会
14:00 ~ 17:00 復帰20 周年記念沖縄フォーラム
「ボーダレス時代の沖縄の進路―アジア、東京、そして琉球―」
17:20 ~ 懇親パーティー
「三振計」をめぐる活発な議論と復帰20 周年の文化事業
前年度、沖縄懇話会でも策定を求め要請行動を行った第三次沖縄振興開発計画が、1992年9月28日付で決定、公布された。三次振計の「国、県による実行推進に関し、本土、沖縄間の経済界の協力、交流を一層強化し、民活の側面から支援協力する」という本年度の事業計画のもと、本会でもさまざまな意見が交わされた。沖縄、本土での幹事会のほかに、9月29日には東京にて沖縄開発庁幹部との懇談会が持たれ、牛尾治朗、崎間晃両代表幹事を中心に自由討議を行った。
復帰20 周年記念沖縄フォーラム
「ボーダレス時代の沖縄の進路―アジア、東京、そして琉球―」
定時総会に続き、復帰20周年記念沖縄フォーラムを開催。大前研一氏(マッキンゼー・ジャパン会長)による基調講演が行われ、台湾・日本・沖縄から各2名のパネリストが登壇。アジアにおける沖縄の優位性や、沖縄自由貿易地域の重要性、沖縄経済自立の精神、東アジア各国との結びつきの重要性など、今後の経済ビジョンについて活発な議論が展開された。
基調講演で大前氏は、沖縄が目指すべき進路として独自の経済構想「ユイマールビジョン」を掲げた。この構想の柱としてハブ空港の設立や、企業のアジア統括本部を沖縄に置くなどの提言を行い、沖縄の成長可能性について論を展開した。
軌跡首里城公園開園前夜祭で組踊を上演
11月2日には、首里城公園開園前夜に首里城公園・御庭の特設舞台にて記念式典「今・よみがえる首里城 御冠船踊」を開催した。国指定重要無形文化財「組踊」保持者(総合認定)の金武良章氏が、組踊「花売の縁」に出演した。城内での上演は、最後の琉球国王・尚泰の時代以来であり、700名余の観客が126年ぶりの「国劇」を堪能。よみがえったかつての王城と宮廷芸能に、会場が感動とお祝いムードに包まれた。
『大前研一のユイマールビジョン』出版
大前氏の基調講演は話題を呼び、翌年には書籍化されて一般にも広く読まれることとなった。
『大前研一のユイマールビジョン』
沖縄懇話会・編
四六判 209頁 ※現在は終売
首里城公園の一般公開と、沖縄懇話会主催の前夜祭について伝える記事。
1992(平成4)年11月3日
沖縄タイムス(1面)
組踊とは
1719 年に首里城内で初めて上演された、歌、唱え(セリフ)、動きを組み合わせたミュージカル風の宮廷芸能。能をはじめとする大和芸能に精通した玉城朝薫によって創作され、中国から来た冊封使をもてなすエンターテインメントとして、以後、冊封使が来琉するたびに上演された。沖縄懇話会は設立当初からこうした伝統芸能をはじめとする文化事業に力を入れ、経済と文化の両面から沖縄振興を支援した。