平成610月28日(金)62沖縄特別フォーラムは教育をテーマに開催したほか、次年度以降の事業として、第三次沖縄振興開発計画の国、県の実行推進に関し、特に沖縄県の特性を活かした沖縄特別フォーラムの基調講演は遠山敦子文化庁長官(前文部省高等教育局長)。遠山氏は現在までの高等教育の流れについて言及し、経済や社会の変化、学生の多様化に対応した大学改革が行われているのかと苦言を呈した。将来的な人口減の時代に備えて高等教育改革に本格的に乗り出すべきだとし、その力点を①魅力のある事業展開 ②大学院の強化 ③開かれた大学づくりだと提示し、大学組織の運営改善が求められると強調した。パネルディスカッションでは大学側から東江康治氏(名桜大学学長)、尚弘子氏(放送大学沖縄地域学習センター長)、企業側から諸井■氏(秩父小野田代表取締役会長)、椎名武雄氏(日本アイ・ビー・エム会長)、中山吉一氏(琉球銀行頭取)、コーディネーターに稲嶺惠一氏(りゅうせき会長)が登壇。東江氏、尚氏はそれぞれの大学での取り組みと現状を報告。諸井■氏、椎名武雄氏は採用のあり方をめぐって、個性尊重ではなく出身大学を尊重する企業側の「ブランド志向」を反省すべきと一致。中山吉一氏は沖縄の教育の遅れに言及した一方で、アメリカの大学への進学は活発であるため、日本の制度に沖縄の学生が適応していないのではないかとした。フロアからの発言も盛り上がった。諸井氏の「大学にはマネジメントがない」という指摘に対し、砂川恵伸氏(琉大学長)は「大学変革は必要だが、企業と同じになっていいか疑問」と意見。牛尾治朗氏(ウシオ電機会長)の「アジア太平洋地域のための高等教育機関をつくるのに沖縄は非常に適している」との声に多くの出席者が賛同した。沖縄特別フォーラム「これからの高等教育のあり方」会場の様子。写真提供:琉球新報社(1994/平成6年10月31日経済面)産業の推進および産業・基地跡地利用計画等の調査・研究に、民間の立場から協力することを決定。また、前年度の事業報告として吉元政矩副知事をはじめとする沖縄県幹部と、沖縄懇話会本土側幹事との懇談会が東京で開催され、「国際都市OKINAWA形成へのビジョン」について議論されたことなども報告。さまざまな角度から沖縄の振興をバックアップするという沖縄懇話会の方針が再確認された。1994.9.1〜1995.8.31沖縄特別フォーラム「これからの高等教育のあり方」■文化事業に尽力し、教育問題を考えた1年設立2年目の1992(平成4)年度にもサンフランシスコ交響楽団のコンサートを開催するなど、文化事業に力を注いできた沖縄懇話会。本年度も終戦50周年記念事業として、平和を願うコンサートを開催するなど文化事業に力を入れた。第5回定時総会場所:沖縄グランドキャッスル14:00〜14:40 定時総会15:00〜17:30 沖縄特別フォーラム 「これからの高等教育のあり方」18:00〜20:00 懇親パーティー年度1994
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