沖縄懇話会30周年記念誌
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平成510月22日(金)60定時総会に続き、沖縄特別フォーラムを開催。チャック・ワイ・ジー氏(ハワイ大学観光産業経営学部長)による基調講演と、香港、韓国、台湾、本土、沖縄のパネリストによるディスカッションが行われた。チャック・ワイ・ジー氏は、「観光産業の世界的および地域的動向と沖縄の観光産業」と題して、基調講演を行った。日本の海外旅行者に人気のあるビーチリゾートであるハワイ、グアム、北マリアナ諸島、オーストラリアの特徴に触れながら、沖縄の持つリゾート地としての可能性と魅力について論じた。しかし一方で、観光市場として沖縄は割高であると指摘し、一層の発展のために、マーケティング戦略を優先的に取り組むべきだとした。パネルディスカッションでは、韓国から曹圭河氏(韓国全国経済人連合会副会長)、香港からユージン・シ・サリバン氏(香港観光協会理事長)、台湾から游漢廷氏(台湾交通部観光局副局長)、日本から原重一氏(日本交通公社理事調査部長)、沖縄から小濱哲氏(琉球大学教授)が登壇した。各国の観光の現状や取り組みが報告され、近隣諸国を視野に入れた沖縄の観光産業の将来について議論が交わされた。特別フォーラムの内容を収録した本が1994(平成6)年出版された。『沖縄観光 その活路を求めて』沖縄懇話会・編四六判 200頁  ※現在は終売18:00〜20:00 懇親パーティー隣諸国の観光産業とその将来」1993.9.1〜1994.8.31沖縄特別フォーラム「沖縄及び近隣諸国の観光産業とその将来」その活路を求めて』出版■東京で懇談会開催5月31日に東京・丸の内日本工業倶楽部にて、沖縄懇話会本土側幹事と沖縄県幹部との懇談会が持たれた。「国際都市OKINAWA形成へのビジョン」を議題に、吉元政矩沖縄県副知事を中心に本会幹事らと意見交換を行った。県が提示した「沖縄国際都市形成整備構想」は、アジアと日本を結ぶ国際交流拠点・沖縄の形成をうたっている。牛尾治朗代表幹事はこれを、「斬新」と評価すると同時に「国際的協力を得ながらブレーンをつくったらどうか」と見解を示した。■日本民藝館沖縄分館移転事業を支援前年度の首里城公園開園に伴う周辺整備の一環として、沖縄懇話会では「日本民藝館沖縄分館の整備・充実のバックアップ」を、1993(平成5)年度の事業計画のひとつに設定した。那覇市首里金城町の日本民藝館所有地に、同館が所蔵する沖縄ゆかりの民芸品、工芸品等1000余点を常設展示する「沖縄民藝館」を新設しようというものである。本年度は、本会から300万円の調査費を計上し、運営組織や形態、維持費その他についての検討を重ねた。第4回定時総会場所:ラグナガーデンホテル14:00〜14:40 定時総会15:00〜18:00  沖縄特別フォーラム「沖縄及び近軌跡『沖縄観光年度1993

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